今時代が変わって帝国が崩壊するような時代になったから、インディーズノリのこの方法論でメインストリームを走り抜けられたら最高に面白いだろうなと思ってる。窪塚洋介インタビュー(2/5)
-
INTERVIEWS:
窪塚洋介/卍LINE/Reggae DeeJay/俳優
義
今時代が変わって帝国が崩壊するような時代になったから、インディーズノリのこの方法論でメインストリームを走り抜けられたら最高に面白いだろうなと思ってる。
アスマキナっていうのは言葉の配列が五行の木・火・土・金・水をずっと巡るんです。相生(そうじょう)っていって、木があると火が燃える、火があると土が生じる、土があると金が生まれる、金があると水を生むんです。これが相生。これと逆で、ジャンケンの関係みたいので、相克(そうこく)っていうのもあるんです。火は金を溶かす、金は木を切る、木は水を吸い上げる、水は火を消す、火は金を溶かすっていうこの巡り。これが相克。アスマキナは相生なんです。全部順番に並んでる、アスマキナーって延ばすと”a”の母音で戻ってくるんです頭のアに。アスマキナアスマキナってずーと永久にループする良い波動を出す言葉で、「明日の種を蒔きな」っていう意味もあるけど、音の意味から入ってます。なんか星の名前っぽいなと思って、響きもすごい気に入って、そんな良い気の巡るような名前なんですよ。アスマキナとアマトレコーズは役者の会社と、音楽の会社。今時代が変わって帝国が崩壊するような時代になったから、インディーズノリのこの方法でメインストリームを走り抜けられたら最高に面白いだろうなと思ってる。夢を与える仕事だってのはベタに昔から言うことだけど、本当に今この現代で、俺らのこと見て、シーン見て、本当に憧れて夢見て、なりてーって思う奴ってどれくらいいるのかなと思って。みんなヒーヒー言ってて、泣き言ったりとか、それ言っちゃあ元も子もねーみたいな。「いやー食うためにはしょうがねー」とかなってる中で頑固に意地はってこういうスタイルやりたいって思ってるところは正直ある。ここで夢見れたら若い奴らにもすげー夢見せられそうみたいなね。ただみんなやらないないだけってほど簡単なことじゃないのかもしれないけど。
今っていうエネルギーが究極で、今さえバッチリだったら未来も過去も全部バッチリにできるっていう魔法の瞬間。それが死ぬまで永遠にずっと続いてるって思ったら’’今を生きる’’ってことはすごく大事だし、心理だし、答えだし。
インディーズに拘ってやっていこうと思ってるのはリリックに口出しされたくないし、あとはやっぱモンパチじゃないけど夢見たいっていうか、しかも自分のファミリービジネスで俺が作った作品を俺の仲間と一緒に世の中に出して勝ち上がるっていう事をしたいっていう。もちろんメジャーで俺がもっと懐深くて「みんな俺のファミリーだから」って言えて、例えば昭和の大スター達みたいに100人、200人が周りにいる、俺は単純にそうなりたいってガキの頃から思わなかったんだ。もっと刺激的でもっとやばいもっと導火線バチバチいってるようなものを見てしまったから。俺はそっちになりたいと思ってしまったから、今はそこを真っ当してる。そこに拘りたいなと思ってよく言うのは「Want toで俺がしたいからやってるんです」って、「いやこれしなきゃいけないんだよね」なんてやってることなんか一つもねえよって言えるようになりたいって事。自分の1日のすべてを、朝起きてから寝るまでWant toの世界で生きられたらすごく幸せだと思うし、それだけ幸せに生きてたらみんなにも幸せをシェア出来る筈だし、そのシェアしてる世界が広がって行けば世界は変わるっていう感覚で目に見える範囲、手に届く範囲をより完璧にするより間(あいだ)にあるのは”愛だ”じゃないですけど、愛で満たすことをしたい。そうすれば憲法変えるとか大統領変われとかなんか他人に擦りつけて、自分の人生ああだこうだ言わなくなるだろうなと思うしもっと地に足ついて今を生きることができる。今っていうエネルギーが究極で、今さえバッチリだったら未来も過去も全部バッチリにできるっていう魔法の瞬間。それが死ぬまで永遠にずっと続いてるって思ったら”今を生きる”ってことはすごく大事だし、真理だし、答えだし、すごい言葉だなと思うんです。
仕上がり似せて両耳にフープピアスしてもいいんだけど、本当に真似して欲しいのは、俺の中身だから。
俺は全て自分がしてきたこと、言ってきたことがココに繋がってると思うけど、若い子で俺にガワが似てるとか言われてる子たちに思うのはやっぱり別に丸メガネかけようが、ヒゲ伸ばそうが、別に知ったこっちゃないけど、仕上がり似せて両耳にフープピアスしてもいいんだけど、本当に真似して欲しいのは、俺の中身だから。そこを汲んで外に出てるんだったら、それは別にそいつのモノだから、見た目とか雰囲気から入ってくるんだったらそこまで入ってきて欲しいなとは正直思う。特に今多い気がするからそこに対しては嬉しくもあり、心配でもある。ちょっと一曲やってみたら「アーティストでもあり、役者もやってます」みたいになっちゃう、「いやいや10年、11年ずーっと一線で年間80本ライブやってみ!」みたいな。別にそれが凄い事っていう言い方じゃなくてアーティストって名乗って、やる事の意味とか、しんどさとか、嬉しさとか、そういう事も感じて名乗るんだったら良いんだけど、マネージャーとか事務所に名乗らせられてるって事が多くて、それじゃあ昭和の崩壊した帝国の焼き直しをしてるだけだから、せっかくぶっ壊れていくとこだから邪魔すんなって感じで、それじゃあ新しい時代に対応してないなと思う。アスマキナとアマトレコーズは、俺が見てきたメインストリームとアンダーグラウンドの絶妙なさじ加減のところ両方でバランスをとるための装置なんです。
それはある意味努力でもあるけど未来の自分たちへの投資だし、お金のかかる話じゃない、ただ時間と“想い”を使うだけなんだ。
縁のある人間とは全部絡み合ってファミリーになってる。俺らはクルーでファミリーだから。昔は「ファミリービジネスはやるな」仲間とお金のやり取りをしちゃダメみたいなこと言う人もいたけど、自分がやってみたら仕事は仲間とやった方が楽しいし、ちゃんとバッドマインドなしにリスペクト持って接せられたら、訳の解らない事も起きない。そういう事が起きそうになったら先に話して解決する努力をすれば絶対ファミリービジネスの方が俺はいいと思う。逆にそうやって言い合える関係でいる事が超大事だと思うから。俺もよくファミリーに言うんですけど、感じる事や思う事があったら全部言ってくれって。今の溝はまだこのくらいかもしれないけど時間軸に沿って行くとこの溝が開くから、それが大きくなった時は手遅れだから、この埋められる間に埋めちゃおうぜって。細かい事だったりもするけど最悪の事態が起きないように手前手前で予防することが大事。それはある意味努力でもあるけど未来の自分たちへの投資だし、お金のかかる話じゃない、ただ時間と“想い”を使うだけなんだ。そう思える仲間となら絶対一緒にやった方がいいし、そう思えない奴ならファミリーに入れなきゃいい。この歳になってそんな風に思う。今は完璧と思えるフォーメーションがあるからそれをより完璧にするだけ。”完璧”には度合いがないから100点いったら次は1000点、満点という具合に無限に広がっているんだよね。今自分の中で100まで到達したとしたら、それを後どこまでちゃんと積み上げていけるか。人の縁を大切な宝物として『福流縁』をフォーメーションにして、どこまでこのスタイルでまかり通っていけるのか挑戦したい。ハリウッドまではこれで行けるんだ、でもハリウッドに行きながら50人100人の前でライブも出来る、ここまでは全部まかり通るなって事が分かってくる。だったらここからどうやって楽しんで行こうかってことに牙が向いてる。
インターネットが出て来て、直接コミュニケーションが取れるようになった事によってメインストリームとアンダーグラウンドがどっかでひっくり返ったと思う。つまり順番が逆になった。これは俺が本当に20代の前半に心底願ってた事だった。
基本は変わってないけど、ハングリーじゃなくなったとも思う。若しくはハングリーの矛先が社会に向かなくなったというか、自分自身や自分のライフスタイルを完成させたり充実させたりする事の方に牙が向いている。例えばAKBがどうのこうのとか、本物じゃねえとか本物だとか、外に向いていた気持ちが無くなった感じかな。其々みんな好きな事やってるんだからって思うし、これはダサいとかこれは聴きたくないとかあるけど、いちいちそれを口に出して発さなくても自分自身を表現できるようになった。誰かを蹴落とさなくても居場所があるというか、そんな気持ちがすごく自分自身を前向きなグッドヴァイブスなものにしてくれてる。インターネットが出て来て、直接コミュニケーションが取れるようになった事によってメインストリームとアンダーグラウンドがどっかでひっくり返ったと思う。昔からアンダーグランドで流行ったものをメインストリームの奴がパクって流行るみたいな流れがあったと思うけど、それが本当にひっくり返った。俺らがソーシャルネットワークで何千人の為に出したものをヤフーニュースが拾ったりとかテレビが拾ったりとかする時代になってる。つまり順番が逆になった。これは俺が本当に20代の前半に心底願ってた事だったんで、それが成就した感じがしてる。ネットは見るけどテレビは見ない。あまり自分から新しいものを探しに行くって感じじゃない。自分の手の届く範囲、目に見える範囲を満足させてより完璧にしていこうとって思ってるとこにポンって入ってくるものは見るけどほとんど入って来ない。でも、もちろんまだ見ぬ自分にとって人生変えちゃうような出会いは幾らでもあるだろうからそこは大切にしたい。
とある縁で年商36億円かなんかのおば様と知り合って、ご飯食べに行っていろんな話をしたんですよ。センセーショナルな衝撃だった。「いや俺、お金なくても幸せだから」って下手したら一生そのモードでいたなと思ってね。
お金を愛と思うようになった。PINKYの縁で年商36億円かなんかのおば様と知り合って、ご飯食べに行っていろんな話をしたんです。その人も割とぶっ飛んでる人で、なんていうのかな銀河系軍団なのかなこの人みたいな(笑聲)。緑の毛皮のコートを着てるような人で、指輪もこんなでっかい「なんですかそれは?」「何製ですか?」みたいなのをつけてて。(笑聲)で、話してるとよく机に「ゴッ!!」とか当たってて、指輪の音ハンパねぇ怖ぇー音するなみたいなデカイ指輪。(笑聲)だけどなんの嫌味もない人で「あたし36億円稼いでるんだけどさ」っていう感じのチャッキチャキの嫌味ない人。思わず珍しく相談したんですよ「いやー俺は今あなたが言ったような想いで仕事もしてきたし、変な話、誰よりもそういうことを考えて表現してきたつもりなんですけど、お金全然ないんですよ」っていう話をしたら、「お金のことどうやって思ってる?」「いや別にお金なくても幸せですけど」って言ったら「あ、それ!だからいけないの」って言われて、「お金がなくても幸せだけど、でもお金があっても幸せじゃない?なんでそっちに思わないの」って言われて、「お金は愛だから、みんなを幸せにした対価として入ってきてるだけだから、それはあなたがみんなに振りまいた愛だからちゃんと愛は返ってくるものだから、もし返ってきてないんだったら自分に何か問題がある」って言われて「あんたがお金のことを愛してない、だったらお金もあんたのことを愛さないよ、お金を愛してる人のところにお金はいくし」って。俺らってお金は湯水のように湧いてると思うなって育ったじゃん、だけど「お金は沸くところには湯水のように湧いてるのよ、お金は無限に湧いてるから。こんなに貰っちゃってとか、そんなことない。そこから自分が必要な分だけ貰うだけだから、無限にもらえるもんだと思った方が良いよ、それは愛の対価だから。」って。
雷打たれたような衝撃になって「うわーそうか」と思ってお金のことをもっと好きになろうと思った。お金って汚いものだとか、お金じゃ測れねーとか、お金じゃ買えねーとかって言ってるけど、でもやっぱりお金で回ってる世界で生きてるんだ。経済の言い方だと血液の循環だから、「オレオレ詐欺とかで金巻き上げられるおじいちゃんおばあちゃんはタンスの中に血液をしまいこんじゃってて滞ってる。そりゃあ取りに来る人いるよ。社会的に良い悪いはまず考えないで、世の中の健全なリズムを乱してるのは止めてる方でしょ?だからああいう取られることが起こる」っていうことを言っててなるほどなーと思って。「ああいう子たちはパッとゲットしたら、バーンって使うでしょ?」って、夜も飲み倒してまたお金が回っていく。なんか一理あるというか納得できちゃう感じで、あまりにもその人が嫌味なくてグルーヴが良くて、すごい心を開きやすかった。特に「お金がないんですよ」とか恥ずかしいけど俺の持ってる金額の桁が違いすぎてここまで勝負にならないんだったらっと思って開けた部分もあったけど、そしたらやっぱりこんな含蓄ある意見聞けて良かったと思って。「お金は生き物で財布は小屋だからそこを気持ち良くしてあげれば、またここに戻ってきたいって思うでしょ。このお財布気持ち良いなっていうような財布にしときなさい。使う時にいっぱい仲間連れて帰っておいで、有難うねって使いなさい。仲間連れて帰ってくるから。」人間と感覚は同じなんだ。100万円入って恵まれない子の為に使ったらそのお金って汚い?お金に罪はなくて罪があるとしたら人の方にあるんだ。お金が汚いとか綺麗じゃなくお金も時間も使いようだから、命もそうだけどどう使うかが大事。そう思ったらお金あった方が、俺も、俺の家族もファミリーも満たされるわけだし、またさらにエネルギーが湧いてくるから、本当にお金って大事だなって思った。だから今はお金は愛だって思ってます。
特にバブルを知らない俺らは節約世代。もっと昔には、清く貧しく清貧って言葉そのもの。先生とかはもう清貧じゃなきゃダメだみたいな、寺の住職は清貧じゃなきゃダメとかっていう時代もあった、でももうそういう時代じゃない。これはその人の言葉じゃないんだけど、「お金のかかる女で大変だって言い方はおかしい。お金のかかる女だったらその必要な分のお金は入ってくる。だから金のかかる女が横にいる方がお金は入ってくる。」って。「子宝に恵まれるっていうでしょ?あれは子供自体が宝っていう意味もあるけど、その子が生まれてから成人して親元を離れるまでにかかるお金を親に預けることを子宝っていうんだって。だからニューヨークに留学行って何やってあれやってっていう、金のかかる子供だから金が入ってくる、お金のかからなくていい子供のところには金はいかない。お金に対して素直にいた方がいい。」もうほんと目から鱗で「ごめんなさい!お金さん」ぐらいになっちゃって。心入れ替えて家にも’お金は愛、たくさんの愛を集めてもっとみんなに振り撒こう’って紙に書いて貼ってるくらいセンセーショナルな衝撃だった。「いや俺、お金なくても幸せだから」って下手したら一生そのモードでいたなと思ってね。
お金がある奴はお金出せば良いし、力がある奴は力出せばいいし、アイディアある奴はアイディア出せばいいし、で、俺は何にも出すものがないって奴は、とりあえず元気出しとけ。(笑聲)俺この言葉がすごい好きで真理だなと。
みんなにもこのお金の話しをよくシェアしてて、俺らにいつの間にかかけられてた呪いみたいな感じで、そのことを話すことすらタブーだったて感じ。俺自身がすごい嬉しかったんで、何か楽になるというかみんなの重荷を降ろしていくっていう。みんなんがみんなで重荷を降ろし合うっていう時代にどんどんなっていってる気もするしね。痛みがわかって、喜びがわかって、だから痛みを半分よこせとか、じゃあ俺のお金を半分やるよとか。でも一番大事なのは、お金でも痛みでもなくて楽しく今を生きるってことだから。お金がある奴はお金出せば良いし、力がある奴は力出せばいいし、アイディアある奴はアイディア出せばいいし、で、俺は何にも出すものがないって奴は、とりあえず元気出しとけ。(笑聲)俺この言葉がすごい好きで真理だなと思ってて、周りにも大阪でも金持ってる奴でも同じようなこと言うし、そう思ってる奴はいっぱいいる。すごい素敵なんだ。ある後輩は「いいんです自分が出せば、ある奴が出せばいいんですよ」って。こういう奴だからこういう風に金持ってんだなとか、こういう奴だからフェラーリ乗れるんだろうなって。結局逆なんだよね、マインドが先なんだ。何かしたから幸せになるんじゃなくて、幸せだからそうするんだよ。そう思うと捨てたもんじゃないなと思うこと沢山ある。
凄くピュアでストレートな愛。嫁に対して、子供に対しての愛を唄うってとこに落ち着いた。窪塚洋介インタビュー(1/5)☞戻る
強烈な個性と信念でシーンに一石を投じ続ける男。卍LINE a.k.a. 窪塚洋介の哲学を五行(仁義礼智信)で紐解く。世の中の誤解と不条理に対する卍流“愛”の形から見えてくる答えがある。「我のみ知る道、愛を持って」
Name: 卍LINE / a.k.a. 窪塚洋介
DOB: 1979
POB: 横須賀、日本
Occupation: Reggae DeeJay / Actor
http://www.manjiline-amatorecordz.com/
https://twitter.com/amatorecordz
https://www.instagram.com/yosuke_kubozuka/
https://lineblog.me/kubozukayosuke/
RECOMMENDS
-
MORE
耳に突き刺さる音。久保田麻琴(2/2)
常にホンモノの音を追求してきた氏が考える「耳に突き刺さる音」は、創る側の真剣さと優しさの土台の上にあって、そもそも人の持つ根源的なスピリットに触れるというゴールが聴く方にも無意識の中にある。だからこそ心が鷲掴みにされる。 […]
-
MORE
人が生きた痕跡のある音。久保田麻琴(1/2)
人が生きている痕跡のある音。ライフスタイルの上に在って、エッジのある強い響き。そういったスピリットを拾い続ける久保田麻琴。氏の中にある国境を越えて残るリアルな音について語る。 ぶっとい音 私が今やってることは、英語圏にあ […]
-
MORE
久保田麻琴と夕焼け楽団 × mocgraph ロゴTシャツ
久保田麻琴が「mocgraph(モックグラフ)」に登場!「人が生きた痕跡のある音」「耳に突き刺さる音」全二回のインタビューが公開されます。公開に合わせ久保田麻琴と夕焼け楽団の1stアルバム『SUNSET GANG』から石 […]